新作ストリームライナー、その全貌-ダイアル編

新作ストリームライナー、その全貌-ダイアル編

クロノグラフの特徴と言えば、リューズ側の上にスタート/ストップ ボタン、下にリセットボタンがあり、文字盤には30分ないしは60分と12時間計測を表示する小さなインダイアルを備えているのが、一般的なレイアウトと言えるでしょう。

H.モーザーの時計は、”Less is More” いわゆる引き算の美学の精神を重視しており、無駄をそぎ落としたクラシックでモダンなスタイルを信条としています。例えば、ブランドの象徴とも言えるパーペチュアルカレンダーは一見すると三針時計にしか見えません。しかし、時分針と同軸にある矢印型の針が指し示すインデックス(数字)が月表示を表し、2100年までのカレンダーが自動的に切り替わるようプログラミングされている高度な技術を兼ね備えています。さらにリューズ一つでカレンダーの切り替えがユーザーの手で容易にできる、ユーザビリティも魅力の一つです。

 今回登場したストリームライナー・フライバック クロノグラフはH.モーザーで最も重要視している表示の読み取りやすさ、視認性の高さ、操作性の簡便さを最大限に考慮してデザインされました。

新作ストリームライナー、その全貌-ダイアル編
H.モーザーの象徴的なコンプリケーション、パーペチュアルカレンダー。月表示針を時分針と同軸にセットすることにより永久カレンダー機構とは思えないほどのシンプルなデザインを実現。
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"Less is More" のコードに倣い、通常ある積算計のサブダイアルを排除したレイアウト。レッドの針が秒を、ホワイトの針が分を積算し、直感的に経過時間を判読することができます

 H.モーザーはクロノグラフの計測にあたり、瞬時に経過時間を判読できることにこだわりました。そこで時分針と同軸に2本の針をセッティングし、レッドの針が秒の積算を、ホワイトの針が分の積算を司ります。スタートする際も針飛びを起こさず、クロノグラフ秒針が60秒経過すると瞬時に1分へジャンプする設計のムーブメントの恩恵を受けて直感的に時間の積算を確認することができます。

さらにクロノグラフ分秒針は文字盤の外側に向かって湾曲させており、秒目盛りをチェッカーフラッグのように交互にレイアウトすることで読み取りやすさに大きく貢献しています。12時位置には60のアラビア数字が大きく文字盤に配され、東京オリンピックで使用されていたような機械式ストップウオッチを思わせるスタイルを踏襲しています。

 加えて、立体的な時分表示用の針は二つのパーツで構成。ベースの針の上に、スーパールミノバを混合し、形も色も思いのままに表現できるグロボライト®というセラミックベースの素材を世界で初めて針に採用しました。これにより夜間や暗所でも視認性を損なわず時間を知ることができます。

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通常時はクロノグラフ針は0(60)の位置に留まっています。フライバック機構も搭載しているため、スタート/ストップ/リセットの操作を経ることなく、スタート/リセットの操作ですぐに再計測することができます
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クロノグラフ分針は秒針が60に達する時に瞬時に1分後のメモリにジャンプします。一般的なクロノグラフ ムーブメントでは、1-2秒経てからジャンプするため、このような動きを見せることはありません
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すべての針を同軸上にセッティング。さらに時分針には世界で初めてグロボライト®という蓄光塗料を配合したセラミック化合物で成形され、暗所でも高い視認性を実現しました

近年は各時計ブランドはラグジュアリースポーツと言われるスポーティでブレスレットを持つ時計を多く発表しています。そのほとんどが昨今のトレンドを踏まえてブルーダイアルが搭載されており、どの時計も似たような印象を感じることもあるかもしれません。

H.モーザーがストリームライナー・フライバック クロノグラフで選択したのは当然ブランドのアイコンであるグラデーションのフュメダイアルであり、その中から一番最初に登場したフュメカラーであるグレーを採用しました。また、これまでのグレーより若干の色調を濃くしてブレスレットやケースとのコントラストが最大限に美しさを発揮できるようにしました。

新作ストリームライナー、その全貌-ダイアル編
「60」の数字を12時位置に置くことでこの時計が計測に特化したクロノグラフであることを示しています

そしてサンバーストと言われる放射状の仕上げではなく、文字盤に縦方向の筋目を持つグリフェ(フランス語で引っ搔くの意)仕上げが初めて施された。このグリフェ仕上げについてデザイナーのマーカス・アイリンガーは以下のように語ります。

「私はこの文字盤が気に入っています。光を捕えるため、垂直方向にグレーのブラシ加工を施しています。見る角度に応じて、暗いエレメントか明るいエレメントが現れます。そのために、この業界で長い間使用されていなかった極めて重いブラシを使用しました。単純な加工ではありますが、それは本物の質感を伝えます。私はこれを一人一人の指紋だと考えました。それは野生動物の傷跡や、あるいは、サーキットに残されたターマックラインかもしれません。すべての時計でブラシ加工がわずかに異なるため、すべての文字盤がただ一つしか存在しません。これは極めて特徴的で、実に H. モーザーらしいと言えるでしょう。」

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新しく垂直方向に筋目を施したグリフェ仕上げ。フュメーカラー色調を濃いグレーに変更して、ケースやブレスレットとのコントラストがより際立つようにしました

新しいライン、新しいケース、新しい一体化されたブレスレット、新しいムーブメント、新しいダイアル、新しい針… すべてが新しく、すべてが違っていながらも、すべてがH.モーザーの流儀を保持しています。このクロノグラフのレイアウトを実現するため、アジェノー社と共同で開発した革新的なムーブメントの詳細をご紹介いたします。

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