Engineering

H.Moserのブティック

サプライヤーとしての顔も持つ、H.モーザー

ノイハウゼン アム ラインファルにある工房には、ムーブメントの設計、開発、製造までを行える体制が整っています。それはミクロパーツを含む、ムーブメントのすべてを自社で開発できる高度なエンジニアリングなのです。また、同じ社屋内にある姉妹会社プレジション・エンジニアリング社は、H.モーザーへの供給だけでなく、顧客に25社以上の時計ブランドが名を連ね、様々な要望に応える柔軟性と高いクォリティによりサプライヤーとしての信頼を確かなものにしています。

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プレシジョン・エンジニアリングの誇り

プレシジョン・エンジニアリング社で製造されるのは大型のパーツに限ったものではありません。たとえばゴマ粒より小さなビスも長いロッド状の素材から切り出しています。写真のパーツは精度調整に必要なわずか0.35㎜の切込みが設けられたミーンタイムスクリュー。ヘアスプリングだけでなく、精度を司る大切なパーツだからこそ他社にゆだねるわけにはいきません。

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シュトラウマン・ヘアスプリング

時計の精度を決める最大の要因の一つがヒゲゼンマイとテンプがいかに規則正しく振動するか、という点にあります。H.モーザーが自社製造しているシュトラウマン・ヘアスプリング®はPE4000という特殊合金製で、現在多くの時計メーカーで使用されているニヴァロックスという素材を進化させたものです。H.モーザーではこの特殊合金の配合から溶解まで厳密に管理し、誤差の許容範囲が1万分の1ミリという超精密な圧延作業を行っています。

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精度の安定性を飛躍的に高めるブレゲヒゲ

熟練した技術者が圧延された素材を4方向から特殊な工具に差し込み、巻き上げられるヘアスプリング。さらにゼンマイの外周部を手作業で持ち上げて特殊なカーブを付与したブレゲヒゲという形状をH.モーザーでは主に採用しています。この特殊なカーブにより重心移動を少なくし、振動の安定性を高めることができます。この巻上作業を自社内で行っている会社は極めて稀だと言えるでしょう。

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独自のダブル・ヘア・スプリング

H.モーザーのエンジニア達が精度の安定性を極めることを目指し開発したのが、ヘアスプリングを上下に2本配置する「ダブル・ヘア・スプリング」。完全に同質で同形状のものを製造段階からペアで作られたヘアスプリングは、一方が外に広がる時に他方は内側に縮むという動作により重心のズレが打ち消され、時計の正確な作動に悪影響が生じにくくなります。このダブル・ヘア・スプリングはH.モーザーのハイエンドラインと一部の限定モデルに限られて採用されています。

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